P社会を明るくする運動50回記念切手
民間の有志たちによって始まった「社会を明るくする運動」という啓発活動は、昭和24年(1949)7月1日に施行された
「犯罪者予防更正法」を記念したフェアを受けて、BBS会(Big Brothers and Sisters Movement)が主体となって全国的な展開となりました。現在は法務省が主唱し、毎年7月の1ヶ月間を啓発周知月間としています。この切手は、明るい社会を作るために文字通り兄や姉のような思いやりを持って少年たちと接し、犯罪の防止と犯罪者の矯正・更正に国民的理解を呼びかける運動の50年を記念して発行された切手です。色鮮やかなヒマワリを描いた尾崎眞吾のイラストは、中国地方5県の花を描いたふるさと切手(2000年)や、「21世紀未来博覧会(山口きらら博)記念切手(2001年)」、山口県のふるさと切手「金子みすゞ/大漁の詩」切手(2005年)でも見ることが出来ます。
■種別=記念切手 ■額面=80円×2 ■発行日=平成12年6月30日 ■発行数=8百万枚

Q登山・山岳切手
社団法人日本山岳会の創立100周年に発行された切手。山岳写真と高山植物の写真を図案化しています。日本山岳会は明治38年(1905)に393名の会員によって創立されました。各登山隊の国内外での登頂を支援したり、環境問題などにも取り組む団体として活動中です。100周年記念式典には皇太子殿下をはじめ多くの来賓を含む約1000名が出席しました。切手図案のミヤマオダマキ(QA)とハクサンイチゲ(QB)を撮影したのは写真家の木原浩です。山岳写真家白川義員の助手としてヒマラヤへ同行後、植物写真家冨成忠夫に師事、 現在植物写真の第一人者として活躍中です。この切手は同じく写真家の白籏史朗撮影の槍ヶ岳と穂高岳の写真と共にシートで発行されました。
■種別=特殊切手 ■額面=50円(4種連刷) ■発行日=平成17年(2000)5月2日 ■発行数=3百25万組


「花切手」の数々をご紹介致しましたが、いかがでしたか? 日本は世界の中でも切手の図案に「花」が使われることの多い国だそうです。次回【掌中の花園】後編(掲載号未定)では「花切手」の宝庫・ふるさと切手などをご紹介する予定です。

■本号の「探」コーナーは、切手収集家N氏にアドヴァイスを頂戴し、貴重な切手画像を拝借致しました。ご協力に心より感謝申し上げます。■切手画像は、郵便切手類摸造等取締法に基づいて掲載させて頂いております。切手画像をこの印刷物から模倣・再現すると罰せられることがありますのでご注意下さい。■記載の事柄・史実について誤りがあれば、それはひとえに編集小子の不見識・不勉強によるものです。ご容赦願います。■以下の文献・WEB SITEより引用、参考にさせて頂きました。「切手画人伝」(三彩社刊・田中晧一著)/「趣味の切手全書」(金園社刊・平岩道夫著)/「郵趣(月刊)」2007年12月号(財団法人日本郵趣協会発行)/「郵便創業120年の歴史」(ぎょうせい刊・郵政省郵務局郵便事業史編纂室編)/「切手の文化誌」(学陽書房刊・植村峻著)/「郵政百年のあゆみ」(逓信協会刊・郵政省編)/「さくら日本切手カタログ2011」(郵趣サービス社刊)/「デザイン別切手収集大百科」(郵趣サービス社刊・財団法人日本郵趣協会編)/以下WEBSITE 「切手パビリオン(財団法人日本郵趣協会)」/「スタマガネット(株式会社郵趣サービス社)」/日本郵政株式会社/webマガジン「マカロニアンモナイト・郵便切手のすべて」/逓信総合博物館/切手の博物館/お札と切手の博物館/他

本記事は2012年夏に発行の「花の心第66号」に掲載されたものです。


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