公益財団法人花と緑の農芸財団

伊能忠敬記念公園

 伊能忠敬(1745〜1818)は江戸時代に17年の年月を掛けて日本全国を測量し『大日本沿海輿地全図』を完成させた人物として歴史に名を残す測量家です。彼の偉業によって日本国土の正確な姿が初めて明らかになりました。
 彼が11歳まで暮らした生家跡には1936年(昭和11年)に歴史家でもあった徳富蘇峰(1863〜1957)揮毫による「伊能忠敬先生出生之地」の碑が建てられました。1969年(昭和44年)には県の史跡にも指定されています。その後同地に1996年(平成8年)、町制施行40周年記念と忠敬生誕250周年を記念して九十九里町によって設けられたのが『伊能忠敬記念公園』です。
 1600uの公園内には忠敬が測量に用いた測量機器である象限儀(=四分儀)と彼をモチーフにした銅像が建立されています。天を仰ぎ、天体観測をしながら緯度を測っている忠敬の姿です。生家にあった植木も残されています。忠敬は父の実家へ引き取られるまでの間、この地で磯の香りに包まれながら漁業を家業にしていた名主小関家の納屋番をして過ごしました。

 千葉県内には他にも忠敬の偉業を辿る足跡が数多く残されています。横芝光町には忠敬の父の実家である神保家があり「伊能忠敬成長の地」碑が建っています。また、小江戸と呼ばれる水郷・佐原(香取市)には1 7 歳で伊能家に婿入りし商人として3 0 年余りを過ごした伊能家の旧宅があり、その前を流れる小野川対岸には1998年( 平成1 0 年) に伊能忠敬記念館が開館しています。同市内諏訪公園には彼の銅像、観福寺には遺髪を納めた墓所があります。
 更に昨年の11月には銚子市の銚子マリーナ海水浴場に「伊能忠敬銚子測量記念碑」が建てられました。
 高齢者社会となった現在、引退後の第二の人生を有意義に送った「一身にして二生を得る」という忠敬の人生に注目が集まり、縁ある各地では伊能忠敬の生涯をNHK大河ドラマに(!)、という運動が盛んになっています。

information

■[花と緑と農芸の里]からのアクセス
芝山はにわ道を海へ向かって南下、蓮沼郵便局とコンビニエンスストアのある「蓮沼ハ」交差点を右折し、県道122号龍宮大橋を渡ってすぐの信号を右折(看板有り)。約22km。見学は常時可能です。

■所在地 千葉県山武郡九十九里町小関2689 [googleマップで見る]
■問い合わせ先 九十九里町教育委員会
事務局社会教育係 TEL.0475-70-3192
■駐車場 有り(乗用車/バス)
■トイレ 有り
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